人気クライム・サスペンスドラマ「クローザー」。【前編】では、「クローザー」と主人公ブレンダ・ジョンソンの魅力を詳しくお伝えしましたが、今回の【後編】では、シーズン5の第3話から登場して、シーズン7ではレギュラーキャラクターとなり、後にスピンオフ作品「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」の主人公となるシャロン・レイダーとブレンダとの比較や、個性あふれる重大犯罪課のメンバーも紹介します。
「クローザー」シーズン4では、ブレンダ率いる“殺人特捜班”が“重大犯罪課”に生まれ変わりますが、基本的に顔ぶれは変わらず、ベテラン警部補のプロベンザを筆頭に、フリン、タオ、サンチェスらが捜査に臨みます。
重大犯罪課のメンバーはユニークな人物が多く、プロベンザとフリンの掛け合いは漫才コンビのように面白いです!
プロベンザは年齢が高めで、面倒なことは避けたいタイプなのですが、女性にモテるため、複数の離婚歴があります。彼の女性に関するエピソードも見どころの一つ。
フリンは、口の悪い、ちょっと取っ付き難いキャラクターのようで、実は優しさを秘めており、特にプロベンザを深く理解していて、とても仲が良いです。
タオは、技術関連の専門知識に長けていますが、インテリ風なところが鼻につくことも。でも、とても好人物です。
サンチェスは、情に厚く優しさに溢れていますが、短気なせいで失敗してしまうこともあります。
ブレンダは、メンバー1人1人を信頼し、頼りにし、彼らの個性を大事にしながら、チームをまとめています。
最初は煙たがられながらも、すぐにプロベンザたちに認められたブレンダ。
シーズン4の頃になると、ブレンダもチームメンバーもそれぞれ、お互いがなくてはならない存在になっている重大犯罪課ですが、シーズン5の第3話には、いよいよシャロンが登場。 チームメンバーの一人で、ブレンダをサポートする優秀な若手刑事であるガブリエルが、バーで飲んでいた時に強盗殺人事件に遭遇し、容疑者と思われる男が発砲してきたため応射。ガブリエルの発砲が適切だったかどうかを調査するため、FID(ロス市警武力犯罪調査課)が出動するのですが、その課を率いるのがシャロンです。
部下思いのブレンダと、常に効率的・合理的に仕事を進めるシャロン。
タイプが全く違う2人は、最初からことごとく対立してしまいます。
警察内部を調査する部署というのは、大体の犯罪捜査ドラマで嫌われ役として描かれることが多いですよね。
そのボスで、冷静沈着なシャロンは、もう登場した瞬間から“悪役”感いっぱいで、ブレンダとチームメンバーの敵といった描かれ方なのです。
容疑者を自白に追い込み、事件をクローズさせる“クローザー”ブレンダは、どちらかと言うと感覚的・感情的な部分を大切にしているところもありますが、登場して間もない頃のシャロンはブレンダとは対照的で、合理主義の権化のような人物のように感じさせます。遠慮のない発言と態度で、ブレンダとチームを追い込んでいくシャロン。
片付けが苦手で、いつも散らかり放題、赤やピンク色・花柄の服を好んで着るブレンダと、とにかく真面目で融通が利かない人物といった印象で、メガネをかけ、カチッとしたダーク系のスーツに身を包むシャロン。
まさに、水と油といった2人です。
しばらくは、ブレンダと重大犯罪課のメンバー対FIDを率いるシャロンといった構図が続くので、後に作られるスピンオフ「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」で、なぜシャロンが主人公になるのか、疑問に思う人もいるかもしれません。
私も「悪役をメインにしたドラマなのだろうか」と、頭の中に「?」が浮かんだりしたこともありました。
でも、シャロンは決して悪人ではないのです。
ブレンダもやがてシャロンを認めるようになり、彼女になら重大犯罪課を任せてもいいと思うようになるくらい、実はシャロンは良い人なのです。
これ以上はネタバレになってしまうので詳しく書けませんが、「クローザー」の最終となるシーズン7まで完走し、「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」を見始めれば、すぐにシャロンのこともブレンダ同様、大好きになること請け合いです!
「クローザー」と「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」は、それぞれ単体のドラマとしても非常に面白い作品ですが、続けて見ることで、人物の背景をより深く理解することができ、より楽しむことができます。
特に、ブレンダとシャロンの関係性や、シャロンと重大犯罪課のメンバーがどう関わっていくのか、さらにシャロンというキャラクターの内面を知っていく面白さは、2作を続けて見ることで堪能できるので、AXNで「クローザー」シーズン7に続いて「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」が放送されるこのタイミングは、両作が大好きな私としましては、またとない機会として、皆様にお勧めしたい次第です。
「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」からの新しいキャラクターには、重大犯罪課の新メンバーとなるサイクスがいます。元軍人で、アフガニスタンに従軍したことがあるタフな女性刑事である彼女は、年齢層高めの(おじさんばかりの、笑)チームに新しい風を吹き込みます。
また、「クローザー」シーズン7の最終話に登場する、重大な事件を目撃した元ホームレスの少年で、複雑な過去を持つラスティも、「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」のメインキャラクターの1人に加わります。
ラスティはシャロンにどのように関わってくるのかも、大きな見どころとなります。
ぜひ、「クローザー」&スピンオフ「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」の両作を、魅力的なキャラクターの個性を味わいつつ、たっぷりと楽しんでいただけたら幸いです!
最後に、ブレンダを演じるキーラ・セジウィックが来日した時のエピソードを。
方向音痴で、犯罪現場に赴くのも一苦労のブレンダと違って、キーラはお付きの人を一人も同行せず、単独で来日しました。
通常は、エージェント(マネージャー)やヘアメイク担当者、家族などと一緒に来日する人が多いので、「なんてカッコいいんだ!」と感動。
スタイリングは日本のスタッフにお任せで、身軽で颯爽とした印象のキーラ。
ただ、インタビューをした際、最愛の夫であるケヴィン・ベーコンとのラブラブエピソードや、愛娘や愛息子の話をする時はとても可愛らしく、ブレンダのような表情も見せてくれたのが忘れられません。
かつて、「バトルスター・ギャラクティカ」のローラ・ロズリン大統領役で海外ドラマファンの注目を集め、「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」のシャロン・レイダー役で人気を不動のものにしたメアリー・マクドネルも、いつか日本を訪れてくれたら嬉しいですね。
【前編】【後編】にわたって、素敵な2人の女優キーラ&メアリーが主演する「クローザー」&「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」の魅力をお届けしましたが、興味を持っていただけましたでしょうか!?
「クローザー」、「MAJOR CRIMES~重大犯罪課」、両作とも心からお勧めできる作品なので、多くの方々に楽しんで見ていただけることを願ってやみません。
(ライター:清水久美子)
※2023年3月31日 情報更新
ゴールデンウィーク特別企画
クローザー&MAJOR CRIMES 全シーズン 一挙放送
4月28日(金)夜8:00~5月8日(月)昼12:00まで放送予定。
●クローザー(シーズン1~7・全109話)
二カ国語版: 4月28日(金)夜8:00スタート
●MAJOR CRIMES ~重大犯罪課(シーズン1~6・全105話)
二カ国語版: 5月3日(水・祝)夜9:00スタート
※シーズン5~6はAXN初・先行一挙放送!
◆スカパー!ならAXNが初月0円でお楽しみいただけます!
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画像クレジット:(C) Warner Bros. Entertainment Inc.