見どころHighlight
CSIメンバーたちは、事件現場に残された僅かな“犯罪”の痕跡を拾い集め、気の遠くなるような地道な捜索と分析、そして最新テクノロジーを駆使して、事件の真相を解明する。「CSI:」シリーズの一番の魅力は、最上級の推理小説を読むが如く、何層にも複雑に絡み合ったプロットを、登場人物と視聴者とが一体となって解決の糸口を見つけていく… という本格的なミステリーと良質の人間ドラマが絶妙に織り成されたストーリー、そしてリアリティ溢れる演出にある。
「CSI:NY」もシリーズの良さをしっかりと受け継ぎながらも、他2作品とは違うニューヨークならではの魅力的な展開を見せている。
その魅力とは…?
1 全米最大の都市ニューヨークで発生する凶悪事件の数々
今回の舞台はビジネス、経済の中心地としてアメリカ最大の都市といわれるニューヨーク。人口は約800万。世界各地からの移民も数多く受け入れ、多種多様な人種の人々が生活する街でもある。エンターテイメントも充実し、世界中から年間で約3,900万人も訪れる一大観光都市でもある。多くの人を魅了し、ニューヨークを訪れたことがなくとも、その街並みを知らない人はいないと思われるほど、テレビや雑誌で話題にされる街。
そして、その犯罪現場もまた、セントラルパークやタイムズ・スクェア、イースト・リバー、チャイナ・タウンなど、馴染みの場所であることも多い。本作の中で取り上げている犯罪は、事件は身近なところで起こっており、自分たちがいつでも被害者となりうるという危険性、そして時には、知らずして加害者となる可能性をも示唆しているのである。それだけに視聴者は、テレビの中の出来事として済ますことなく、よりリアルに事件を受け止め、その結末を固唾を呑んで見守るのだ。
また、本作では他の「CSI:」シリーズ同様、全米各地にある犯罪捜査機関が実際に使用している最新の機材や捜査テクニックをふんだんに取り入れ、不眠不休で事件の真相を究明しようとする捜査官たちの活躍をリアルに表現している。彼らのその真摯な姿勢が視聴者の胸を打ち、捜査官たちが感じる喜びや悲しみ、悔しさまでも共有していくのだ。
2 イメージカラーはブルー
クール&スタイリッシュにこだわった演出
「CSI:」シリーズは、それぞれにキーとなるイメージカラーを持っている。ラスベガスが舞台の「CSI:科学捜査班」はグリーン、「CSI:マイアミ」はオレンジ、そして本作「CSI:NY」で用いられるのはブルー。立ち並ぶ高層ビルが作り出す光と影のクールなイメージを象徴している。そして登場人物たちのファッションにも注目!赤や白、グリーンなど街のネオンのイメージにも通じるようなカラフル&シックな服装で、犯罪現場に駆けつけるのは、ラスベガスの捜査官たち。マイアミではビーチリゾートに相応しく、女性捜査官たちの健康的なタンクトップ姿が印象的。
そしてニューヨークでは、捜査官たちはニューヨーカーたちが好んで身につける黒やダークグレーのスーツ姿で登場。イメージカラーのブルーにも良くマッチして、大都会ニューヨークの印象そのままに、クールでスタイリッシュなイメージを作り出している。そのカッコ良さは「CSI:」シリーズの中でもピカイチ!CM業界で培った演出や音楽センスを、製作総指揮のジェリー・ブラッカイマーは本作でも余すところなく発揮していると言えよう。
そして、「CSI:NY」のテーマ曲として使用されているのは、他の「CSI:」シリーズと同様、The Who の名曲“Baba O’Riley”だ。1971年に発表されたアルバム「Who’s Next」の第1曲目に収録されており、それまでのThe Who の曲調から一線を画した作品である。
Baba O’Riley”は同バンドらしからぬシンセサイザーのサウンドで始まり、中低音の
ピアノが加わってのオープニングからギターを中心としたアンサンブルに移り、全編を通してメロディの美しさが際立つ曲となっている。
ニューヨークという街が持つ独特なヒューマニズムを表現し、クール&スタイリッシュなイメージにこだわった選曲だ。パワー溢れる曲をテーマソングに起用した「CSI:科学捜査班」「CSI:マイアミ」との相違点と言えるだろう。
3 「CSI:」シリーズ随一の豪華なキャスト&スタッフ
これまでの「CSI:」シリーズに出演している俳優人は、全米のテレビ、映画で活躍している実力派のベテラン揃い。だが、その中でも人気・実力共に際立っているのが、「CSI:NY」のキャストたち。チーフのマック・テイラーを演じるのは、自他ともに認めるハリウッドの実力派俳優ゲイリー・シニーズ。「フォレスト・ガンプ/一期一会」(94)でアカデミー助演男優賞にノミネート。その後も「アポロ13」(95)や「グリーンマイル」(99)などの大作から「アルビノ・アリゲーター」(96)「白いカラス」(03)のようなインディ系作品に幅広く出演し、強烈な印象を残している。
また、彼が演じるマック・テイラーは元海兵隊士官で犯罪学者という設定。学者肌で理性的に捜査を進める一方、部下に対して徹底的な命令遵守を求めるなど「CSI:」シリーズの中でも特に厳しい面を持つ。知識・経験共に驚くほど豊富だがデスクワークは苦手で、どこか温かみのあるグリッソム、クールな表情の下に熱い情熱を秘め、激しく悪を憎むホレイショとは、一味違ったキャラクター設定となっている。
そんなマック・テイラーが最も信頼している捜査官のステラ役には、テレビシリーズ「プロビデンス」(99~02)の主演で、一躍、人気女優の仲間入りをしたメリーナ・カナカレデス。「自由の女神」と異名を取る役柄そのままに、美しく知的でしかも凛とした強さを持つ女性を堂々と演じている。
その他のキャストもニューヨーク出身の俳優を多く揃え、街を良く知り尽くした捜査官という設定が生きるよう、細かいこだわりを見せている。そして、スタッフも超一流! 他の「CSI:」シリーズと同じくジェリー・ブラッカイマー、アンソニー・E. ズイカー、キャロル・メンデルソーンなどが製作総指揮を務めるほか、監督には「S.O.F.」(97~98)シリーズ以来、ブラッカイマーの厚い信頼を得ているグレッグ・ヤイタネス、他の「CSI:」シリーズはもちろん、人気シリーズ「バフィー恋する十字架」(97~03)の監督も務めたデヴィッド・グロスマン、そして人気俳優として知られるエミリオ・エステヴェスも参加。父はマーティン・シーン、弟はチャーリー・シーンという芸能一家の出身で、ニューヨークに生まれたエミリオ。幼少時代をこの街で過ごした彼は、80年代の若手スター・グループ「ブラッド・パック」の中心人物として「アウトサイダー」(83)や「セント・エルモス・ファイアー」(85)などの名作に出演。映画「ウィズダム/夢のかけら」(86)で監督・脚本・出演の3役をこなし、俳優のみならずクリエイターとしての才能も高く評価されているが、全米一の人気を誇るテレビシリーズの監督を務めるのは初めて(テレビシリーズでは「堕ちた弁護士~ニック・フォーリン~」(01~04)の1エピソードを演出)。だが、ブラッカイマーの期待に見事に応え、ニューヨークの混沌と摩天楼の美しさが際立つ、キレのある演出を見せている。









